しっかりとした安全基準のあるものが大切 |
2010/02/01 カテゴリー/木製おもちゃを取り巻く環境
中国製はすすめられません。
以前に中国製の木のおもちゃが緊急リコールされるニュースがありました。
トーマスのおもちゃです。私が思うに「トーマス」という人気キャラクターで非常に売れたので事件発覚・リコールという流れになった気がします。
つまり氷山の一角であるわけです。
このリコールの原因は塗料に鉛が含まれていたということです。
では実際に鉛がどのような影響を及ぼすのか紹介したいと思います。
まず、鉛は深刻な健康被害をもたらす強い神経毒ということ。そして子供・胎児は大人よりも鉛を吸収しやすいのです。
免疫気管や組織は鉛の影響を受けやすいのでなおのこと危険です。
鉛は血液に取り込まれ、体内組織(特に骨・歯)に蓄積されます。子供・胎児は体の発達が急速であるため特に鉛を吸収しやすいのです。
実際に取り込まれた鉛は体の基本的な機能を害します。低い濃度の鉛であっても、将来的に悪影響を及ぼします。
低濃度の鉛は、神経系と腎臓への害・学習障害・注意欠陥症・多動症・行動障害・聴力障害・発育障害・知能発達障害などを引き起こします。
高濃度の鉛にいたっては、発作・意識喪失などの激しい症状を引き起こし、死に至るケースもあるます。
結局、鉛を含んだものに「安全値」などないのです。
もちろん中国製だからと言って全てが危険というわけではありませんし、他の国だからと言って安全ではありません。
北欧のように、しっかりとした安全基準のあるものが大切なのです。
もちろん木のおもちゃだけではありませんよ。すべてにおいて、子供は影響されやすいので注意が必要です。
「良いおもちゃ」とは自然でシンプルな木のおもちゃ |
2010/02/01 カテゴリー/木製おもちゃを取り巻く環境
オレンジマーク(シュピールグート)。
オレンジ色のマークです。このシュピールグートは「良い遊び」という意味だそうです(ドイツ語)。
意味からもわかるように、ドイツの「子供の遊びと玩具審議会」がいいおもちゃとして推奨するものだけに表示を許可し「おもちゃでよく遊びなさい」という意味が込められています(シュピールグートHPより出典)。
戦後のドイツではおもちゃの工業化が進んだために、自動で動くおもちゃが流行したそうです。おもちゃが自動で動くものですので遊び方が限られて、子供が自分で遊び方を考えなくなりました。
それを心配した親をみて、現在の審議会が結成されたのです。
審議会はあくまでボランティアとして、おもちゃの開発・製造・販売に関わらない職業の人(医師や親、建築家、画家、デザイナー、哲学者など…現在は約40名がいらっしゃるそう)で構成されています。
・おもちゃ業界との関係がなく、中立であること
・多分野からの複合体である
・学術面と実践面の知識から成り立つ
誰でもなれるわけではなく、各分野から専門家を集められているようです。
その判断基準は非常に厳しく、主な内容としては
●対象年齢
●想像力・周囲の世界の体験
●遊びの多様性
●素材と加工
●デザイン
●形と色
●数と量
●大きさと重さ
●構造・仕掛け
●耐久性
●安全性
●エコロジー
●価格 …
そして電子部品を使用したものや、決まった遊び方がないようなものは認定しないという徹底ぶりです。
とっても厳しいです。そしてやはりこのマークを取得したおもちゃは木のおもちゃが多いです。この判断基準からもやはり「良いおもちゃ」とは自然でシンプルな木のおもちゃではないでようか。